■ 過剰な刺激
■ 依頼主の身体を『揉み解すべき肉の塊』とは見なしません。
依頼主はこれまで、
重だるいふくらはぎを癒そうと、
幾度となくその場所に強い圧を求めてきたかもしれません。
しかし、押せば押すほどに身体は頑固なコリになり、
翌朝にはさらなる重みを背負う。
その終わりのない連鎖に、依頼主の細胞は悲鳴を上げていたのではないでしょうか。
それは、計ることのできない身体の不協和音を、
力という暴力でねじ伏せようとする行為に他なりませんでした。
痛みや重だるさは、依頼主の身体が必死にバランスを保とうとしている切実なサインです。
私は、この防衛反応を力で壊すことはしません。
■ 「良かれ」は本当に良いのか?
ふくらはぎの慢性的な張りは、
それは筋肉の疲労ではなく、
交感神経優位になることで、脳や中枢からの過剰な警戒命令(交感神経による防御反応・過緊張)による組織の固定になる原因も考えられます。
強いマッサージは、
筋紡錘(筋肉のセンサー)にとって「外敵による破壊」と認識されることがあります。
この刺激は、交感神経優位となることで脳は、
深層にある生命維持組織の緊急ロック(防御反応・過緊張)をさらに強固にし、
結果として組織はより硬く、循環はより停滞します。
これが、良かれと思った介入が招く、深部組織の拒絶反応(防御反応・過緊張・交感神経優位)の正体です。
鍼灸治療では、
外側からの圧迫ではなく、鍼という微細な道具を用いて、
脳に「交感神経優位を解き、もう戦う必要はない」という情報を送り届けることです。
身体は、つながりをもって、身体が動いています。
身体(組織)が本来持っている滑らかな連動性を持続させるための環境を整えることで、回復力を上げることが目的です。
私は、依頼主の身体を「揉み解すべき肉の塊」とは見ていないのです。
懸命に均衡を保とうとして回復しようとしている生命を持った身体として尊重しています。
■ 外側からの侵襲(交感神経優位なる刺激)が止み、内側の情報の混線(自律神経失調症・自律神経の乱れ)が解かれたとき、生命は自律的に最適な循環を再開する。
私の仕事は、表面を荒らすことではなく、
依頼主の身体が過緊張・交感神経優位(サバイバルモード)から解放されるための、きっかけを作ることです。
■ 依頼主
依頼主は、福岡県宗像市在住
どんな態勢でも、ふくらはぎにしびれと痛み
同時に腰に痛みがあります。
病院では、CT、MRIで検査
椎間板ヘルニアと診断されていますが、手術は必要ないということでリハビリをしています。
リハビリは、主にマッサージです。
2ヶ月通院していますが、改善が無いということで治療の依頼。
■ なぜ、このような症状がでるのか?
■ それは、筋肉が神経をひきつらせているからです。
それを、判別できないのは、レントゲンもCT、MRIも神経や筋肉を写すことができないからです。
これ以上マッサージしても改善しません。
■ どんな態勢でも、ふくらはぎと腰に痛みとしびれ
■ 重症です。
夜寝るときにも、苦労します。
睡眠導入剤を飲むようになっています。
■ 7割の改善・・・良好
■ 痛みとしびれの改善は、時間との勝負です。時間が経てば立つほど取れにくくなります。
さて、しびれと痛みは、治療前を10点とすると5回治療後、
現在3点(7割の改善)で良好に改善しています。
「ふくらはぎの痛みとマッサージ」誤解の診断シート
揉むほどに痛みが深まるのは、筋肉が「休ませて」と叫んでいる証拠です。
- 1.【感覚】 揉んだ直後は軽くなるが、数時間後には前より硬くなっている。
- 2.【心理】 「もっと強く揉まないと効かない」と刺激をエスカレートさせている。
- 3.【動作】 足首の動きが悪く、歩くたびにふくらはぎが強く突っ張る。
- 4.【温度】 ふくらはぎを触ると、他の部位より明らかに熱を帯びている。
- 5.【疲労】 常に足が浮腫んでおり、靴下の跡が数時間消えない。
- 6.【休息】 足がムズムズして落ち着かず、夜中に足が攣ることが頻繁にある。
- 7.【感情】 痛みへの焦りから、ネットで見つけたマッサージ法を片っ端から試している。
- 8.【触覚】 筋肉がゴリゴリと硬く、奥の方に芯のような痛みがある。
- 9.【姿勢】 立っている時、無意識に片方の足ばかりに体重をかけている。
- 10.【渇望】 揉むことによる一時しのぎではなく、根本から「張らない身体」になりたい。
診断結果:身体の構造的解釈
※3つ以上当てはまる方は、筋肉が「筋防衛」を起こしています。
■ 解剖学的視点:『防御的収縮と毛細血管の損傷』
ふくらはぎの痛みの正体は、過度なマッサージによる筋繊維の微細な損傷と、それに対する身体の「防御的収縮」です。揉めば揉むほど、身体はさらに硬くして守ろうとします。また、強い圧迫は毛細血管を潰し、回復に必要な酸素の供給を阻害します。鍼は、揉まずにピンポイントで深層の緊張を解き、血流を再開させる唯一無二の手段です。
■ 東洋医学的視点:『湿熱の停滞と経別のゆがみ』
ふくらはぎの重だるさは「湿気」と「熱」が下半身に溜まっている状態です。当院では、ふくらはぎの余分な熱を抜き去る「承山(しょうざん)」と、水分の代謝を劇的に高める「復溜(ふくりゅう)」を厳選して刺激します。これにより、マッサージでは動かせない深い部分の「水の滞り」を排出し、足の軽さを取り戻します。
私は1回の治療で、必要であれば100本でも鍼を打ちます。それは、あなたが「良かれと思って」傷つけた組織を、最も優しい方法で修復したいからです。
妥協のない治療で、あなたの足に本当の休息と軽やかさを提供します。
全力で丁寧に、持ちうるすべての技術を依頼主のために。
【料金について】
「組織修復の環境保護」がもたらす再発なき歩行再開への論理的インデックス