真偽はともかく、マクロビには、
問題点があると言っています。(その記事{マクロビの隠された弊害 リーキーガット症候群(LGS)とは})
鍼灸治療で患者さんの体を診ながら、
そういうことがあっても、珍しいことではないと思います。
それは、お薬や、いろいろなサプリメントの服用についても
言えます。
東洋医学では、体の考え方が少し違うからです。
東洋医学的な体の考え方
なんでも、まんべんなく、ほどほどというのがいいと思うのです。
いわゆる中庸。
極端は、ダメとは言いませんが、永続的というのは、ダメな場合が多いということです。
短期間であったり、一時的であったり、そういうものだと思います。
中庸を心がけることで、大きく廻るということなのだと思います。
それは、
陰が極まれば、陽に転じ、
陽が極まれば陰に転じる・・・のことです。
陰ばかりでは、ダメ
陽ばかりでも、ダメ
両極端なものが、入れ替わりながら(転じる)、生きている・・・・・
・・・・・というのが東洋医学的な体の見方の一つです。
なので、転じるきっかけを作るために、いろいろな刺激を受けるといいと思います。
例えば、鍼灸、漢方、西洋薬、サプリ、マクロビ・・・etc
ただ、転じてしまえば、また別のアプローチが必要ということも言えます。
ダイナミックな体の変化に必要なこと
その何か(鍼灸でも、東洋医学でも、食生活でも)が、
転じるきっかけになることが大切で、
転じた後は、また別の転じる何かが必要なのだと思います。
そのきっかけは、
その時、その時、その人その人で全く違っています。
その時に、陰であれば、陽に。
陽であれば、陰に。・・そうなるように。
でも、陽のままでは、いけないし、
陰のままでは、いけません。
自分の体の力で、陰→陽→陰→陽
・・・・・とダイナミックに変化させていけることが大切だと思います。
薬を飲む、漢方薬も、なんでもそうですが、一定方向に効果があります。
これが、問題だと思ってます。
たとえば、僕のところに見えられるうつ病の患者さんで
同時に不眠もある方などは、
正常な人は、
夜になる(陰)と眠くなり寝ます。
朝になる(陽)になると目がさめます。
しかし、不眠がある人は、
夜になる(陰)と、眠れません(体が陽)
朝になる(陽)と、きつくて起き上がれない(体が陰)
です。
そこで、睡眠導入剤を飲みます。
夜になる(陰)と、体を無理やり陰にして寝ます。
しかし、
朝、薬で無理やり陰にしているので、きつくて起き上がれない。
なので、元気になれるお薬(陽)を飲みます。
元気になって起きることができます(陽)。
しかし、元気になるお薬が強いので、夜になって眠るときには、更に強い睡眠導入剤(つよーい陰)を
飲まないと眠れません。
朝は、つよーい陰のお薬なので、それを中和して、元気なるために、ものすご~く、つよーい元気なお薬が必要です。
・・・・・と体の変化に対応するということは、とても、難しいのです。
これが、
薬を飲む、漢方薬も、なんでもそうですが、一定方向に効果があることの問題点です。
不足しているから調子が悪いと思っているでしょう?
みなさん、健康でない状態は、何かが不足していると思っていると思います。
しかし、人間の体は、そうではないのです。
その時には、不足しています。
でも、足りてしまえば、過剰になります。
この時には、減らさないといけません。
そのタイミングを逃すと調子がわるくなります。
東洋医学・鍼灸治療には、
補瀉(ほしゃとよみます。)という考え方の治療方法があります。
補法・・・針で補う打ち方
瀉法・・・針で取り去る打ち方。
例えば、腰痛の患者さん、
20代の患者さんと70代の患者さんでは、
打ち方が違います。
20代は、若いので、きっと、若さ特有の張りがあって、
頑張っりすぎて、腰痛になったので少し元気を取り去る打ち方(瀉法)
70代は、もう若さがすくなく、腰の張りもそれほどでもなく、
筋力も衰えているので補う打ち方(補法)です。
もちろん、その逆もあります。
例えば、「腰痛は筋力が不足しているからだ!」
という考え方があります。
確かに、70代の患者さんならそう言えるかもしれませんが、
20代の患者さんなら違います。でしょう?
整形外科に行けば、湿布をもらいます。
20代の方は、湿布もいいでしょう。
元気も余っているだろうし、熱も十分余っているでしょう。
→余分な熱を取り去りましょう。
でも、70代の方はどうでしょう?
よく、腰を冷やすのは、良くないと言われてます。
湿布をはって、体を冷やす・・いいのかなあ・・笑
逆に温めるほうが腰にいいんじゃないかな?
→熱をとりさるより、熱を加える(補う)
・・・のように、調子が悪いということは、何かが不足しているから悪いと
いうわけではないのです。
単純に分類すれば、
不足しているから調子が悪い。
過剰にあるから調子が悪い。
になります。
その時にどうなのか?が問題
その時の体の状態が、不足なのか、過剰なのかで
治療は違います。
不足していたら補います(補法)でも、
それは、次第に過剰になります。
ずーーーっと、補っていれば、転じません。
不足している状態を、陰とすれば、
タイミングを逃すと陰のままです。
陽になりません。
陽になっても、ずずずずーっと補っていれば、陰に転じません。
陰→陽→陰→陽・・・・・
とダイナミックに変化させていけることを、
人の体を診るときには、理解してないと鍼灸では、結果がでないことが多いのです。
これは、鍼灸にか限らないことだと思います。