■ 「心の弱さ」という誤解
依頼主はこれまで、どれほど多くの言葉で自分を責め、
出口のない暗闇を歩き続けてきたことでしょう。
『心が弱いから』『頑張りが足りないから』・・・そんな世の中の無機質な声が、依頼主の身体をより一層硬い殻の中に閉じ込めてしまった。
けれど、私が触れる依頼主の背中は、
心よりも先に悲鳴を上げ、
耐え抜いてきた戦士の盾のように強張っています。
指先から伝わるその冷たさは、
絶望の色ではなく、
守り抜こうとして凍りついた生命の温度。
依頼主は動けないのではありません。
身体という器が、溢れそうな負荷から脳を守るために、ひっそりと息を潜め、『強制終了(シャットダウン)』を選択しただけなのです。
その硬く閉ざされた扉を、私たちは力でこじ開けることはしません。
ただ、扉の鍵穴にそっと熱を灯し、依頼主の身体が再び自律的な呼吸を始める瞬間を、静かに待ち続けます。」
■ 「脳のオーバーヒート」を冷却する解剖学
うつ状態、あるいは長期にわたる意欲の低下を物理的な現象として捉え直すと、
それは『中枢神経系の情報処理不全』と『血流インフラの物理的閉塞』の結果です。
脳という高度な演算装置は、膨大な酸素と栄養を必要とします。
しかし、頭蓋を支える上部頸椎周辺(後頭下筋群)や背部の深層筋が、
持続的なストレスにより『防御性収縮(過緊張)』を起こすと、
脳へ血液を送る椎骨動脈や、
自律神経を司る迷走神経が物理的に圧迫(絞扼)されます。
高性能なコンピューターの冷却ファンが止まり、配線がショートしかけている状態です。
依頼主へのアプローチは、心に直接介入することではありません。
鍼という物理デバイスを用いて、手技では到達し得ない深層の収縮点を精密に解除することです。
首の過緊張・ロックを解き、脳への供給ラインを再稼働させる。
物理的な環境を元の状態へ戻すことで、脳は再び自律的に正しい演算(思考・感情)を始められるようになります。
『器(身体)が過緊張状態から静寂を取り戻し、循環という身体の基本的なインフラが復旧したとき、精神は自ずと調和の周期へと回帰し始める』
私たちは、依頼主の性格を変えることはしません。
ただ、依頼主を縛り付けている物理的な過緊張による枷(かせ)を外すだけです。
それでも、足先はあたたまります。
鬱の患者さんの治療
大学病院で、
電気ショック療法を
されている。
強いお薬も。
自律神経失調で
足先は、氷のように
冷たい。
しかし、温まりました(^O^)/

「身体の静寂」がもたらす心の選択肢再生への論理的インデックス


















