広背筋(こうはいきん)は、背部の筋肉の棘腕筋のうち、下方に三角形をなす筋肉である。下位胸椎および腰椎の棘突起、腸骨稜、肩甲骨の下角を起始とし、下部から上外側方、上部から水平に外側方に向かって走り、上腕骨の上部小結節稜に付着する。
なお、一般的に「広背筋が発達している」などの文脈で用いられる場合の「広背筋」は、背中全体を指した「背筋群」の意味だと考えられる。 事実、「懸垂(チンニング)では広背筋が鍛えられる」と良く表示されるが、鍛えられるのはむしろ大円筋などを中心とした背筋群である。もちろんチンニングによって広背筋も鍛えることは出来るが、広背筋のみを鍛える種目というのは存在しないと言って良い。
起始
下位胸椎および腰椎の棘突起、腸骨稜、肩甲骨下角
停止
上腕骨上部小結節稜
動脈
神経
胸背神経(C6〜C8)
作用 腕の内転
拮抗筋
三角筋, 僧帽筋